白PCXと黒PCX、どっちで行くか?



とりあえずPCXに乗ってみたい!という気持ちから、「お試し」のつもりで入手した転倒傷の有る中古の黒PCX。しかし予想以上の出来に心底PCXが気に入ってしまったので、キズをコツコツ治すよりも改めて状態の良いPCXを個人売買にて入手してしまった管理人。

ブラックメタリックはピカピカに磨いてあれば陰影がクッキリしてホレボレするくらいにカッコイイ色なのですが、やはり最近の自分の好きな色はホワイト系だし、PCXのイメージカラーでもある「パールヒマラヤズホワイト」への憧れは捨てきれなかったので、思い切ってPCXを色違いで2台所有するという暴挙に出てしまいました。

今度の白PCXは走行距離400kmという、新車同様のグッドコンディション。前回同様、ヘルメット持参で電車を乗継ぎ、出品者さん立ち会いの上での状態確認後、安全運転、法定速度遵守、交通ルール厳守(苦笑)、で自走で引き取って来ました。

どうやら前のオーナーさんは通勤用に購入したものの、会社までの距離が10km程度しか無く、殆ど自宅と会社の往復にしか使っていない上、近々クルマを買い換えることになり、自宅にPCXを置く場所が無くなることから、走行距離が少ないのに売りに出したそうです。

そのオーナーさんも自分同様に原付二種を乗り継いで居るらしく、以前はKYMCOのグランドディンク125(デザインが個性的すぎて地元でも滅多に見ないな〜)やPEUGEOTのスポーツスクーターに乗っていたそうです。体格も自分同様に大柄だったので、引取りの際にはしばし原付二種バイク談義に花が咲きました。

そして自宅に白、黒と2色のPCXを置く状況になったのですが、近所の人から見たら「バイク屋かよっ!」ってツッコミ入れられてそうですね。(笑)この時点で125ccのバイクが4台とクルマ1台を一人で所有してるわけですから・・・。(家族では自分しか運転しません。)

まぁ今思えば、先にこの白PCXと出会っていれば遠回りしなくて良かったのですが、自分は「欲しいと思った時が買い時!」というポリシーがあるので、過ぎたことを振り返っても仕方ありません、これも「縁」です。(^_^;)

走行距離が400kmと少なく、状態も極上で憧れだった車体色「パールヒマラヤズホワイト」のPCXと、転倒キズ有りで走行距離は1000km程度、嫌いじゃないけどなんか自分的に愛着の沸かない車体色「アステロイドブラックメタリック」のPCX。

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本命の車体色だった「パールヒマラヤズホワイト」PCX
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転倒傷、自作フェンダーレスが不満な黒PCX

今後は速やかに黒PCXを売却して、白PCXを自分の愛車として自分らしくカスタムしていく!












・・・・・・・・・・・・・・・・つもりでした。(^_^;)

とりあえず買ったばかりの白PCXはまだ走行距離が少ないので、馴らしを兼ねて入手後はあちこち出かける足として乗っていたのですが、なんか黒PCXに乗っている時のような感動が薄いように感じました。

黒PCXとの走行距離が約500km程度違うとは言え、空気圧も同じでどちらも駆動系などには手を入れてない、ほとんど同一条件にもかかわらず、なんか白PCXのほうが加速がもっさりしているように感じます。まだ馴らしが足りないのでしょうか。

初期のPCXには日本国内仕様とタイ仕様の二種が流通しており、自分が入手したのはどちらもホンダの二輪販売店から入手したれっきとした日本国内仕様なので、バッテリーケースのリコールのお知らせも両方の車両宛に届きました。

もしかしたら前オーナーが入れたエンジンオイルの銘柄が違うのかと思って、同じ純正指定「ホンダ E1」オイルにしてみたのですが、やっぱりなんかフィーリングがしっくり来ません。



逆に黒PCXに乗り換えると「コレコレッ!これだよォ〜ッ!」という、自分を惚れさせた電動スクーターのような気持ちのよいスタートで興奮が蘇ります。

・・・なんなんだ・・・この差は・・・???

たぶんシャシーダイナモや各種計器で測定しても、おそらく両車の性能に大差は無いでしょう。どちらもホンダの品質基準で要求される規定のエンジン出力はマークしているはずです。しかし、データに出てこない、人間の五感でしか感じ取れない微妙なフィーリングの違いがこの両車には存在しています。

これが噂で聞いたことがある「アタリ」「ハズレ」エンジンの差なんでしょうか?まぁ白PCXが「ハズレ」という訳では無く、平均的なスペックなだけで、黒PCXが「当たり」なのかもしれません。

でも古いバイクのように熟練の職人が魂を込めて組み上げたというハンドメイドじゃあるまいし、現在の生産工場は品質を一定にするために個人の技量の差が出ないよう、全てのネジに規定のトルクが徹底されているだろうし、組立の手順も厳密にマニュアル化されています。

もし組立の熟練度で差が出るとしたら、あくまで自分の勝手な想像なのですが、黒PCXは前期型でも2010年に発売されると同時に納車されたと思われる「最も初期に生産されたロット」で、白PCXは発売後に予約殺到で「工場がフル稼働し始めた頃に生産されたロット」 なのかもしれません。

ちなみに黒PCXの車台番号は「JF28-1002****」ですが、白PCXは「JF28-1006***」と4000台近くの差があります。

これが自分の想像通り、「発売に向けて生産された時期」の車体なのか「発売後の増産対応された時期」の車体なのか分かりませんし、全然見当違いで、どちらも同じ時期なのかもしれません。一般的には某家電メーカーのように「初期ロットは買うな、品質が安定した中間ロット以降を買え」と揶揄されるように、初期ロットには不具合が発生しやすいというのが通説です。

もう一つ考えられるとしたら、前オーナーが新車で購入した後の乗り方にも原因があるかもしれません。黒PCXの前オーナーの乗り方は不明ですが、白PCXの前オーナーは自宅と会社との10km程度の通勤くらいにしか使ってなかったと言ってました。

現代のクルマやバイクでも「馴らし」という儀式が必要なのかは賛否両論、意見が別れますが、暖気もせずに短距離走ってエンジンストップということを繰り返していたら、やっぱりドライブベルト一つ取っても、使う速度域が狭いと偏磨耗という「クセ」はつくと思います。

まだ白PCXは一般的に「馴らし」が済んでいない「走行500km」程度なので結論を急ぎすぎなのかもしれませんが、「なんかフィーリングが合わないな・・・」と思えて、急に色あせて見えてしまいました。

逆に黒PCXは車体色は自分好みでは無いし、転倒のキズや自作フェンダーレスというマイナスな要素があるにしろ、「自分を惚れさせるくらい、走った時のフィーリングが合う」ことを改めて認識させられました。

イタリア製で職人が手作りで組み立てたスポーツバイクならいざしらず、たかが大量生産された125ccのスクーターで「フィーリングが合う」とか「合わない」とか言うのも笑われるかもしれませんが、やっぱり自分の所有する乗り物は命を預ける相棒ですし、趣味で選ぶバイクなので、そんな些細な事でも自分はこだわりたいと思うのです。

・・・ということで、色が違うだけの同じスクーターを二台買って乗り比べるなんて、普通の人ではなかなか無い状況かもしれませんが(苦笑)、自分は思いがけず同じノーマル状態のPCXでもフィーリングが違うことを実感してしまいました。

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まぁ白PCXも自分がこのまま乗り続けて距離が伸びてくれば、今の黒PCXと同じようなフィーリングに変わってくる可能性もあるのですが、どのみちそれまで2台のPCXを並行して所有していくには財政的にも保管場所的にも厳しいので、せっかく手に入れた白PCXですが、走行距離も少なく状態も新車同様ということで商品価値の高いうちに売却したほうが良いと決めました。

その後、自分が買った値段よりも安くなってしまいましたが売却が成立し、無事に次のオーナーの元に嫁いで行きました。短い間でしたが、もしこの白PCXを手に入れなければ黒PCXの良さに気づかなかったかもしれないので、金額的には赤字だったとしても良い経験が出来たと思っています。

こんな感じでPCXを入手するまで、いろいろと紆余曲折がありましたが、今後はこの黒PCXを自分の所有する125ccバイクの新メンバーとして自分好みにカスタムして行こうと思います。
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